この場合基礎控除(8000万円=5000万円+1000万円×3人)以下ですから相続税は課税されず、相続問題はなにも起きないように見えます。
ところがここで、財産の分け方が問題になります。
遺言があればそれに沿っていきますが、なければ相続人が話し合って決めます。妻としては、同居の長女に家と土地の2分の1にあたる3000万円相当を、次女には現金1000万円を、自分には家と土地の2分の1と、現金1000万円を残しておきたいと考えています。ところが次女は、長女の金額と2千万円もの差があるを不満に思い、不公平だ、「はんこ」は押さない、と言ってきたとします。この場合、どうしますか。
このようなケースは意外に多いのです。思わぬところで紛争になることをさけるために、相続対策として、「税金」だけでなく、遺産分割についても事前に検討しておく必要があります。その際の主な注意点を3つ挙げると−−− |
| @ |
遺産の種類、評価額を試算し、相続税発生の有無を調べる。特に、土地の評価額は相場と違い評価方法があります。しっかり見積もっておき、基礎控除や、非課税扱いとなる金額がないかどうか試算します。 |
| A |
財産分割をどうするか検討する。自宅や、事業資産など、分割しにくい財産などを誰が相続するかの検討は、是非必要です。 |
| B |
財産分割が円滑に進むための対策を立てておく。遺留分の割合や、二次相続、税金がでる場合のそれぞれ相続人の負担と納税資金を考慮しておきます。 |
|
| ◎ 特に、不動産が遺産の主体の昨今、『争続』とならないためにも、早めに財産を把握し分割対策をとっておくことは、権利の主張が強まっていく時代に必要なことでしょう。その際、現金預金や生命保険金など、分割しやすい財産でバランスをとったり、生前贈与を活用するなどの対策が大切です。 |